私すみくん、いままで大きな病気にかかることなく、健やかに生きてきました。
しかし、2019年に突然「精索静脈瘤」という病気にかかり、手術をしました。
この記事では、病気に気が付いた経緯から「ナガオメソッド」を選んだ理由まで、時系列に沿ってお話していきます。
最後に、経済的負担を小さくするための高額療養費制度と医療費控除についても解説しているので、是非最後までご覧ください。
病気に気付いた経緯
精索静脈瘤が発覚した当時の私の基本情報(スペック)は以下の通りです。
- 東京都内在住の26歳会社員(男)
- 独身、彼女と同棲中
- 小学校から大学まで運動部に所属
- 社会人になってからも週3-4回ジムに通って運動を継続
- 会社の健康保険のみで、民間の保険には加入していない
身体の異変に気付いたきっかけは、除毛クリームでした。
学生時代、(なぜか)パイパンにしていた時期があり、美容系の会社に勤める先輩から
といただいたのです。
家に帰って早速除毛クリームを使ったところ、何かかおかしい、、、、
左の玉が明らかに大きい(およそ倍!)
でも、触っても痛くはないし、普段は違和感もない、、、、
心配になってインターネットで症状を検索。
すると、出てくる病気はなんと精巣がん!
これはマズいと思い、急いで会社の近くにある泌尿器科に駆け込みました。
職場近くの泌尿器科と東邦大学での診察
職場近くの泌尿器科で2度診察を受けた後、東邦大学で再度診察をしてもらいました。
(その後、手術)
職場近くの泌尿器科での診察
仕事の昼休みの時間を利用して、予約した泌尿器科を受診しました。
先生からは
「精巣がんではなく、精索静脈瘤だと思う。」
と。
この日診てくれた先生は精索静脈瘤は専門外とのこと。
別日に、紹介された大学病院でCTを取り(CTを取っただけなのに初診料を取られた。納得いかない、、、)
さらに別日に、そのCTを持って非常勤の先生に再度見てもらいました。
診断結果は、一人目の先生と同じく精索静脈瘤でした。
精索静脈瘤の特徴は、
- 放置しても命に別状はない
- 手術をしない限り直らない
- 不妊の原因になる可能性がある
- 男性の6人に1人が罹る、気が付いていないだけの人が多い
とのこと。
彼女との結婚(と将来子どもをつくること)を(密かに)考えていたので、すぐに手術することを決心しました。
念のため、精索静脈瘤の名医に診察してもらいましょう、と東邦大学(大田区大森)の長尾先生への紹介状を書いていただきました。
東邦大学の長尾先生の診察
予約していましたが、病院は結構混んでいまして、1時間~1時間近く待ってようやく長尾先生の診察を受けられました。
エコーを使って診察してもらい、正式に精索静脈瘤と診断されました。
そして精索静脈瘤の手術(2通り)の説明を受けます。
事前に色々と調べていたこともあり、ナガオメソッドを選択。
その場で手術の日程も決まりました。
参考
長尾先生に診察してもらうために東邦大学のリプロダクションセンターへ電話で予約しました。
ただし、この電話予約がかなり曲者です。
- 電話予約受付時間は平日の14時~16時のみ
- 14時に電話が殺到、繋がるまで待たされる
- 月の初めに翌月分の予約を受け付け開始
2回目の診察を終えてすぐ電話したとき(※月の中旬ごろ)は、既に翌月の予約は埋まっていました。
翌月1日に電話したときは、14時ぴったりに電話したにもかかわらず、繋がるまで15分ほど待ちました。(無事予約できました)
参考
手術代金の支払いは手術申込日(=診察日)でも手術当日でもなく、手術日前の指定された日まで(銀行振込)です。
ナガオメソッドを選んだ理由
精索静脈瘤の手術は2通りの方法があります。
- 一般的な方法(一括結紮法・時短法)
- ナガオメソッド
私がナガオメソッドに決めた理由は次の通りです。
ナガオメソッドを選んだ理由
- 再発率が低いこと
- 翌月すぐ手術できること(早く治したかったので)
- 日帰り手術で、入院が不要なこと(仕事が忙しかったので)
それぞれの手術方法のメリットとデメリットを簡単にまとめてみました。
手術の詳細についてはこちらをご覧ください。
一般的な方法(一括結紮法・時短法)
【メリット】
- 保険適用対象(2018年より)
- 手術費用は20万円強(保険適用後)。高額療養費制度を使えば自己負担はもっと減らせる。
【デメリット】
- リンパ管や正常な血管も含めて精索をまとめて縛るので、身体の負担が大きい
- 再発率は5%程度(相対的に高い)
- 全身麻酔
- 病院の麻酔科とスケジュール調整が必要なため手術まで時間がかかる(3~4ヶ月程度)
- 3~4日程度の入院が必要
ナガオメソッド
【メリット】
- 精索を一本ずつ確認し、静脈瘤が発症している血管のみを縛るので、身体への負担は小さい
- 再発率は0.5%(相対的に低い)
- 局部麻酔
- 日帰り手術で2時間程度、入院不要
- 長尾先生の予約が取れればすぐにでも手術可能(翌月等)
【デメリット】
- 手術費用は30万円+税。保険適用外であり、高額療養費制度は使えない。
- 手術できる医師が限られている
手術の準備と当日の様子
前日までの準備は陰毛を剃ること。
当日の準備は、ポカリを飲むこと、手術3時間前までに食事を済ませることだけです。
手術は、長尾先生が所属する東邦大学ではなく銀座リプロ外科で行いました。
局部麻酔のため意識ははっきりしています。
手術の様子が移されたモニターを見せながら、先生が都度解説をしてくれます。(※希望者のみ)
手術中の痛みはゼロ。
2時間弱であっという間に終了しました。
術後の経過について
手術中は痛みはありませんでしたが、麻酔が切れた手術当日の夜は、痛みで目が覚めました。
少し熱も出たように思います。
術後一週間程度は精巣を保冷剤で冷やすように言われました。
運動は翌日からOKと言われましたが、治りが遅くなる不安から、痛みや違和感が完全になくなるまでは様子見をしました。
結果、一週間も経たないうちに違和感はなくなり、運動を再開しました。
症状は徐々に良くなり、3ヶ月後の術後検診で長尾先生に改善を確認してもらいました。
その後の経過も良好です(2023年9月時点)。
高額療養費制度
高額療養費制度とは、1ヶ月の医療費に自己負担額の上限を設ける制度です。
自己負担上限額は、年収(※厳密には標準報酬月額)に応じて決まります。
参考
自己負担上限額は、年収約770万円(=標準報酬月額50万円)以下で約9万円、年収約770万円~約1,160万円で約17万円です。
ただし、高額療養費制度の対象となるのは保険適用の治療だけです。
保険適用外のナガオメソッドは高額療養費制度は利用できません。
医療費控除
保険適用外のナガオメソッドでも、経済的負担を小さくするために活用できるのが医療費控除です。
年間の医療費が10万円を超える場合、確定申告をすれば10万円を超えた金額について所得から控除(=税金等を少なく)することができます。
注意ポイント
- 医療費は世帯合計額を一人がまとめて申告できる
- 医療費には通院のための交通費も含まれる(タクシーについては必要性が認められる場合のみ)
まとめ
妊活で悩む前に、自ら病気に気が付き、治すことができて本当にラッキーでした。
無事娘が生まれたのも、ナガオメソッドを受けることができたからだと思います。
手術にはお金が掛かりますが、後悔の無いよう、よくよく検討していただきたいと思います。