「投資対象が株式だけでは不安」
「バランス型の投資信託に自信が持てない」
「どのバランス型商品がよいかわからない」
この記事を読めば、バランス型投資信託のメリットと、ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)の魅力と懸念点がわかります。
ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)一本で、ほったらかしで、リスクを抑えた運用が可能です。
こんな方におすすめ
- オール・カントリーでは値動きが大きすぎて不安。リスクを抑えて運用したい。
- 投資対象に株式だけではなく債券も含めたい。リバランスなどの手間を掛けないで運用したい。
目論見書をベースに、ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)の特徴を解説していきます。
商品説明に関する画像は、特段の記載がない限り、2023年8月19日使用開始の交付目論見書より抜粋しています。
バランス型投資信託のメリット
バランス型投資信託のメリットは、主に次の2点です。
- 1つの商品で複数の資産への投資が可能
- 自動でリバランスされる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
メリット①:1つの商品で複数の資産への投資が可能
バランス型投資信託の1つ目のメリットは、1つの商品で複数の資産への投資が可能なことです。
投資には「卵をひとつのカゴに盛るな」(=できるだけリスクを分散させよ)という格言があります。
分散させるべきものには「資産」も含まれています。
投資対象の資産を、株式だけでなく、債券や不動産、金などにも分散させるのが基本です。
バランス型の投資信託なら、1つの商品で複数の資産に投資できます。
メリット②:自動でリバランスされる
バランス型投資信託の2つ目のメリットは、自動でリバランスされることです。
「投資のリターンは資産配分によって決まる」と言われています。
米国株式(例:S&P500)に投資をするか、全世界株式(例:オルカン=ACWI)に投資をするかよりも、
何の資産にどれくらい投資をするか(株式〇%、債券〇%、不動産〇%、……)が重要ということです。
投資は、最初に決めたこの資産配分(アセットアロケーション)に沿って行いますが、評価額の変動によって割合が変動してしまいます。
そこで、最初に決めた割合に戻すために、定期的に売買して調整(リバランス)を行う必要がでてきます。
参考
リバランスでは、減った資産を増やし、増えた資産を減らします。
つまり、値段が下がったものを購入し、値段が上がったものを売却します。
これにより、投資リターンが改善する効果も期待できます。
バランス型投資信託なら、運用会社がリバランスをして、アセットアロケーションを一定に保ってくれます。
つまり、商品を購入した後は完全にほったらかしで良いのです。
ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)の魅力
ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)の魅力は次の3点です。
- 効率の良いポートフォリオ
- 手数料が安い
- 配当にかかる税金を繰り延べできる
順番に見ていきましょう。
魅力①:効率の良いポートフォリオ
ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)の1つ目の魅力は、ポートフォリオの効率が良いことです。
ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)の基本投資割合は、国内株式、国内債券、先進国株式、先進国株式に25%ずつとなっています。
参考
それぞれ、次の指数に連動するファンドに投資されます。
- 国内株式:TOPIX(配当込み)
- 国内債券:NOMURA - BPI総合
- 先進国株式:MSCIコクサイ・インデックス(配当込み、円換算ベース)
- 先進国債券:FTSE世界国債インデックス(除く日本、円換算ベース)
※上記「先進国株式」「先進国債券」の投資対象に日本は含まれていません
実は、この資産配分は、年金積立金を運用する年金積立金管理運用独立法人(GPIF)の基本ポートフォリオとほぼ同じです。
GPIFの基本ポートフォリオは、期待リターン4%を確保するポートフォリオの中で、最もリスクが低いものが採用されています。
(参考:基本ポートフォリオの変更について(詳細))
参考
GPIFの投資対象資産は、次の指数に連動
- 国内株式:TOPIX(配当込み)
- 国内債券:NOMURA - BPI総合(除くABS)
- 外国株式:MSCI ACWI(除く日本、円ベース、配当込み)
- 外国債券:FTSE世界国債インデックス(除く日本、円換算ベース)
※MSCI ACWIは、先進国株式+新興国株式を対象とする指数
なお、ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)の過去5年間の値動きは、最小▲7.5%~最大+23.6%、平均+5.5%です。
リスクとリターンは、「先進国債券」と「先進国株式」の真ん中くらいになっています。
参考
GPIFの平均的なリターン(10年単位)は、最小+1.3%~最大+7.8%、平均+5.6%です。
これは、各ベンチマークの過去34年間における実績値を基に計算されています。
参考
eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)の過去5年(※)騰落率は、最小▲12.2%~最大56.5%、平均12.0%です。
(※) 2018年5月~2023年4月
魅力②:手数料が安い
ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)の2つ目の魅力は、手数料が安いことです。
購入時に発生する販売手数料、および売却時に発生する信託財産留保額はいずれも無料。
保有に際し毎日発生する信託報酬は0.154%(税込)と非常に低い料率です。
1,000万円保有していても、年間の信託報酬はわずか15,400円。
参考
信託報酬は、日々差し引かれ、基準価額の減少という形で反映されます。
魅力③:配当にかかる税金を繰り延べできる
この商品の3つ目の魅力は、配当にかかる税金を繰り延べできることです。
投資信託には、「配当金を分配するタイプ」と「配当金を分配せず再投資するタイプ」の2種類があります。
この商品は「配当金を分配せず再投資するタイプ」です。
実際、2015年に設定されて以降一度も配当をしていません。
配当金には、20.315%の税金が課税されます。
しかし、配当を行わず、配当相当額を投資信託内で再投資すれば、配当金として課税されません=税金を繰り延べ(発生を先送り)できます。
参考
投資信託内で再投資されると、その分基準価額が上昇します。
売却したときに含み益があれば「売却益」として課税されます。
税金を繰り延べした分、都度配当金を出した場合に比べて資産は増えます。
ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)の懸念点
ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)の懸念点は、ずばり「純資産総額」です。
2015年に設定されたにもかかわらず、純資産総額が383億円(2023年11月28日時点)とあまり大きくないことには、少し注意をしておいた方が良さそうです。
純資産総額は一貫して増加しているものの、増加ペースが緩やかなため”安泰”とは言えません。
他の4資産バランス型ファンドとの比較
一定程度の純資産総額を有する、4資産バランス型投資信託は、主に3本あります。
信託報酬、純資産総額いずれも、ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)が最も優れています(2023年11月28日時点)
商品名 | 純資産総額 | 信託報酬 |
ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型) | 383億円 | 0.154% |
eMAXISバランス(4資産均等型) | 80億円 | 0.550% |
つみたて4資産均等バランス | 198億円 | 0.242% |
まとめ
ポイント
- バランス型投資信託なので、一本で複数の資産に投資可能であり、リバランスも自動。
- 効率の良いポートフォリオで、手数料は安く、自動で配当再投資される。
- 唯一の懸念点は純資産総額の増加ペースが鈍いこと。
→「ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)」一本で、「ほったらかし」で「安定的」な運用が期待できる
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