投資を勉強すると必ず耳にする「生活防衛資金」。
いくら用意すればよいのでしょうか。また、他の人はどれくらい用意しているのでしょうか。
この記事では、なぜ生活防衛資金が必要なのか、いくら用意すればよいのか、具体的な金額もご紹介します。
ポイント
- 生活防衛資金は、投資資産を売却せずに、当面の生活を凌ぐための予備の資金。
- 生活費の3ヶ月~6ヶ月(50万円~180万円)が目安。
- 預け先は住信SBIネット銀行、auじぶん銀行、楽天銀行などのネット銀行がおすすめ。
生活防衛資金とは?
生活防衛資金とは、当面の生活を凌ぐための予備資金のことです。
怪我や病気による手術・入院、会社の倒産などによって、急にお金が必要になったり、収入が途絶えたり、人生何が起こるわかりません。
保険である程度カバーすることも可能ですが、給付を受けるまで時間が掛かり、自力で生活をしていかなくてはならないかもしれません。
そのような場合に備えて蓄えておくのが生活防衛資金です。
なぜ生活防衛資金が必要と強調されるのか?
投資のパフォーマンスを高める上で最も大切なのは、売らずに保有し続けることです。
生活防衛資金を貯めずに投資をしていると、いざお金が必要になった時、投資資産を売却しなくてはならなくなります。
売却のタイミングと暴落が重なってしまっては大変です。
資産を安売りすることになり、今までのリターンが全部飛んでしまう可能性もあります。
折角投資をしているのですから、そのような事態を避けるため、生活防衛資金の必要性が強調されているのだと思います。
いくら用意しておくべきか?
生活防衛資金をどれくらい用意すればよいかは、働き方や家族構成等、リスク許容度によって異なります。
若くて独身のサラリーマンなら少なくて良いですし、子どもがいるフリーランスなら多めに用意した方が安心です。
一般的には、生活費の3ヶ月~6ヶ月以上を用意すべきと言われています。
なお、「3ヶ月」は、失業保険を申請してから給付を受けるまでの期間が根拠になっています。
養う家族がいなければ生活費3ヶ月分、養う家族がいれば生活費6ヶ月分を用意してみてはいかがでしょうか。
平均的な生活費ってどれくらい?
それでは、世間一般の生活費の平均はどれくらいなのでしょうか。
総務省が毎年調査を行い、発表している「家計調査年報(家計収支編)」に統計があります。
2019年実績は下表のとおり、生活費の平均はおおよそ単身世帯では月17万円、二人世帯では月24万円、三人世帯では月30万円です。
家計消費(一ヶ月あたり) | |
単身世帯 | 163,701円 |
二人以上世帯(平均2.97人) | 293,379円 |
総世帯(平均2.30人) | 249,704円 |
(2020年は、新型コロナウイルスの影響により支出が減少したため、あえて2019年実績をご紹介しています。)
つまり、生活防衛資金の目安は、50万円(単身世帯3ヶ月分)~180万円(二人以上世帯6ヶ月分)です。
生活防衛資金はどこに預ければいいの?
生活防衛資金は、すぐ引き出せるように銀行の普通預金に預けておきましょう。
1銀行あたり、元本1,000万円+利息については、預金先の銀行が破綻しても全額保護される制度があるので安心です。
おススメの銀行は、住信SBIネット銀行、auじぶん銀行、楽天銀行です。こちらの記事で詳しくご紹介しています。
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生活防衛資金を貯めるまで投資してはいけない?
教科書的には生活防衛資金を貯める→投資を始める、ですが、私は生活防衛資金を貯めながら投資を始めて良いと思います。
投資は早く始めた方が複利の力が大きくなって有利ですし、投資をすることで今まで以上にお金の価値を感じ、お金を大切に使えるようになります。
ただし、リボ払いやカードローンが残っている人は、先にそちらを返済しましょう。
利率は16%前後と非常に高いので、この利息を払っていては資産形成は進みません。
まとめ
今回は、なぜ生活防衛資金が必要なのか、いくら用意すればよいのかご紹介しました。
心置きなく投資するためにもしっかりと生活防衛資金を確保しましょう。
ポイント
- 生活防衛資金は、投資資産を売却せずに、当面の生活を凌ぐための予備の資金。
- 生活費の3ヶ月~6ヶ月(50万円~180万円)が目安。
- 預け先は住信SBIネット銀行、auじぶん銀行、楽天銀行などのネット銀行がおすすめ。